ホントにあった不思議な話【第6話】

ホントにあった不思議な話

中学校の頃の話。

夏休みのある日、私は部活動のために学校に向かって歩いていた。

学区内があまりにも広く、学校まで30分~40分の道のりを、歩く事がしんどくて嫌だったのを

今でも覚えている。

学校前の大きな坂道

中学校の正門前には、大きな坂道があった。

私が登校してくる方とは逆の方向で、正門前を通り過ぎると坂道が始まる感じだった。

途中で合流した同じクラブの友達と、やっと学校についた時、同じクラスの友達が坂道を上がっている所に出くわした。

名前を呼んでも、大きな声で叫んでも、友達は気づかずにどんどん坂道を上がっていった。

その友達は少し変わった子で、一緒にいた同じクラブの友達は

「もう、ほっといたら?行こ。」

「うん。」

行きかけた私だったが、何となく不安を覚え友達にラケットを預け、

「先に行っといて~。」と坂道を走って友達を追いかけた。

やっと追いついたのは、坂道の一番上・・

息を切らしながら、

「何してんの?」と友達の腕をつかみ止めたのだった。

坂の上

友達 「お~!今から部活か?」

私 「うん。夏休みやのにこんなとこで何してるん?」

友達 「このおっちゃんが、ちょっと来てって坂の上から呼ぶから来てん。」

私 「・・・・」

私には誰のことを指しているのか分かりませんでした。

だって、友達は一人で坂を上がっていて、今、この場所にいるのは、私たち2人だけなんですから。

私 「誰もおらへんよ。誰の事言ってんの?」

友達は振り返り、自分の後ろにいると思っていた人がいないことに気づいた。

友達 「あれ?今迄、ここに居たのに・・・・」

友達は私の顔をみて、困った顔をしていた・・

私 「今日は家に帰った方がいいんとちゃうかな。外に出ない方がいいかもよ。」

うなずいて、友達は帰っていった。

2学期

学校が始まった・・・

「おはよ~」

みんなで、だるそうに教室に集まって、うだうだしていると、

夏休みに坂の上であった友達が私を呼んだ。

教室を出ると、話があるからと人があまりいない場所で、話すことになった。

なんとなく、言いたい内容を感じでいた私は、だまってついていくことにした。

誰にも言わないで

友達は、この前の事を人に言わないで欲しかったらしい。

もちろん誰にも言うつもりはなく、

私 「わかってるよ。約束。誰にも言わないから、安心してよ。教室に戻ろ。」

友達 「うん・・・・」

まだ、何か言いたそうにしていた友達に、

私 「どうしたん?なにかあったの?」と聞いた。

友達 「帰りに話そう。時間ある?」

私 「いいよ。」

2人で教室に戻ることにした。

放課後

友達の話は、何となく想像していた事だった。

小さいころから、人に見えないものが見えていた。

もちろん、友達には普通に人として見えているから、会話もする。

でも、周りには、独り言を言っているようにしか見えない。

その事で、周りからは変な人扱いをされていた。

そんな事もあり、友達は人とあまり接することをしなくなってしまったのだ。

私 「不思議なことは誰にでもあると思うよ。

でも、信じていない人からすると、きっと、受け入れがたいんやと思う。

だから、私も不思議な体験をした事は誰にも言ってないし、言うつもりもないねん。

でもな、私は見えるわけでもないし、何となく感じるだけやから、見える大変さはわからへんけど、

あの時、坂道で感じた嫌な感じは、あまりよくなかったと思うねん。

だから、誰かれ構わず話したり、ついて行ったりするのはよくないと思う。

気を付けてね。」と伝えました。

友達は、見分けがつかない時があると教えてくれました。

いい人なのか、いけない人なのか・・・・

ホントの人なのか、そうじゃないのか・・・・

ある日

学年がかわり、クラス替えもあった為、その友達とは会うことがなくなりました。

でも、ある時から学校に来なくなっていました。

そのクラスの子の話だと、急に来なくなったけど、親御さんは他の学校に行かせることにしましたと、

学校に連絡してきたらしい。

そのことがホントなのか、嘘なのか、

私には調べるすべはなく、何となく不安に思ったことを今でも覚えています。

嘘みたいなホントの話。あなたはどう思いますか?

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